【スローに歩く、北欧の旅#1】北欧は、カボニューの先輩?
みなさん、こんにちは。私は北欧の旅とライフスタイルを紹介している、ライターの森百合子です。これまでに北欧の街歩きガイドをはじめ、デザインやインテリア、そして北欧の人々の暮らし方や考え方を紹介する本を書いてきました。この連載ではカボニューにつながるような、北欧での体験をご紹介していきたいと思います。
ところで北欧とはどの国を指すか、ご存知でしょうか?一般的にはスウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、フィンランドの5カ国を指します。くわえて2017年には国連が公式にバルト3国(エストニア・ラトビア・リトアニア)を従来の東欧分類から北欧分類に変更すると発表しています。
生活に根ざしたデザインや社会のあり方が注目され、最近では「しあわせの国」として存在感を示す北欧ですが、環境問題に対しても早くから取り組んでいます。例えばノルウェーが世界に先駆けて「カーボンニュートラル」を国家政策として掲げたのが2007年。さらにさかのぼって1990年にはフィンランドが炭素税をいち早く導入し、スウェーデン、ノルウェー、デンマークがその後に続いています。スウェーデン出身の環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんは北欧だけでなく気候変動への意識を世界的に高めるきっかけを作りました。そしてその流れを受けるように2019年のデンマークの国政選挙では、気候変動への政策が大きな争点となり、政権交代が実現しています。
私は2005年に初めて北欧を訪れて以来、コロナ禍の前までは毎年、北欧の国々を訪れてきました。カフェやショップ、公共バスなど、旅の途中で立ち寄り利用するような場所でも環境に配慮したさまざまな取り組みに出会い、「そんなやり方があるんだ~」と驚くこともしばしば。気候変動への関心はとても高く、持続可能な社会を実現するためにできることをしようと、国や自治体だけでなく個人レベルでも積極的に関わろうとする人が多いのですよね。そうして旅するうちに私自身の意識も少しずつ変わってきました。
この2年ほど、旅することがままならない状況が続いていますが、そろそろ次の旅の計画も立てたい頃ですよね。私も、旅ができるようになったらまず行きたい場所は……と脳内でウォームアップをする日々ですが、この連載ではカボニューに興味のあるみなさんに、ぜひおすすめしたい場所や体験をピックアップしてご紹介していきたいと思います。北欧を旅する気分も味わいつつ、読んでいただければ嬉しいです。
ちなみに連載タイトルの「猫でテーブルを拭く」とは、「やり方はいくらでもある」「意外なところに道はある」といった意味のフィンランドのことわざから一部を引用しています。(『フィンランドの不思議なことわざ』草思社 参照)
なんともジワジワくる表現ですが、この連載が地球のためのアクションを探るきっかけになればと考えてこのタイトルをつけました。では最後に、北欧で出会った猫ちゃんをどうぞ。
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