【宇宙×海ゴミ #4】化学の力でゴミを宇宙の資源に
こんにちは、三菱ケミカル㈱新規事業創出プロジェクトチームです。
私たちは「人工衛星データと三菱ケミカル㈱の化学技術を組合せ、宇宙から見つけた海洋プラスチックごみを生まれ変わらせられないか」というアイディアで新たなソリューションを検討しています。プロジェクトの内容については過去の記事リンクを最下部に掲載しておりますのでぜひご覧ください。
これまで、私たちが社会課題である海洋プラスチックごみ問題に貢献したい、その中でも海ごみ回収への課題にアプローチしたいという想いとその実現のための技術についてご紹介させていただきました。
今回は、回収されたプラスチックをどのような形に生まれ変わらせようとしているのかについてお伝えしたいと思います!
私たちの目標の1つとして第1回の記事にも載せたように「生まれ変わったプラスチックが私たちの身の回りに広がり、そしていつかは宇宙へ飛び立つ」ということを掲げています。
その実現に向かって現在は、早稲田大学 創造理工学研究科 総合機械工学専攻 宮下研究室と連携。当社の持つサステイナブルな材料の宇宙用途開拓に関する検討も織り交ぜながら、海ごみリサイクルプラスチックの人工衛星搭載に向けた検討も進めています。
〜宮下 朋之 教授 ご紹介〜
早稲田大学研究者データベースより
〜宮下研究室ご紹介〜
そのなかでの取り組みとして、当社の持つサステイナブルなプラスチックを人工衛星に搭載した実績をご紹介します。
宇宙用途にプラスチックを展開するには激しい温度変化や、真空といった厳しい環境に適用できる性能を有しているか確認しなければなりません。
これらを搭載することができるか、早稲田大学にていくつかのテストを行ったうえで、イプシロンロケット6号機に搭載された6基の人工衛星のうちの1基「WASEDA-SAT-ZERO」※の部品へと採用されました。
※早稲田大学にて開発、実証を行っている金属3Dプリンタの積層技術を活用した「主構造のネジが0本」のキューブサット。
この内容は2023年2月1日から2月3日に開催された『2023国際宇宙産業展 ISIEX』にも出展し、来訪いただいた多くの方から好評の声をいただきました。
<本プロジェクト以外の展示品も含めた当社の展示内容はこちら>
この経験を踏まえ、今後も私たちの取り組みの進展を積極的に発信していきたいと考えています!
今回搭載した部品は人工衛星の中のごく僅かな部品であり、理想とする海洋プラスチックごみのリサイクル品ではありません。今後、段階を踏む中で宇宙から見つけたプラスチックを宇宙に打ち上げることを実現したいと思います。
その中で当社の持つあらゆるプラスチックについても、宇宙向け用途に展開することを併せて目指していきたいと思います!
過去記事はこちらをご確認ください!
■プロジェクト概要について
■私たちの紹介と海洋プラスチックごみ問題の課題について
■衛星画像解析による海ごみモニタリング技術について
この記事は寄稿記事です。
カボニュー寄稿記事に関するガイドラインに基づき執筆されました。